本質を見抜く│フェイクに騙されない鋭い視点を身に付ける方法

その場しのぎの表面的な対応では、期待通りの結果を得られない。

スムーズな課題解決につながらないし、問題は再発する。

本質をつかんでいない対応は、そこに注いだ時間とエネルギーを無駄にする。

その時の対応がどんなに努力したものであっても、それが良い結果に結びつかなければ、自己満足にしかならない。

結果が努力を評価する。

「努力は報われない」という言葉をよく聞くが、それは本質をつかんだ努力でなかっただけだ。

しっかりと目の前の課題に向き合い、本質を見抜いたうえでの対応ができれば、期待通りの結果を得ることができるだろう。

むしろ人生や仕事で出会う全ての課題に対し、このような対応でなければならない。

目標の達成には無駄を発生させている暇はないのだ。

 

表面的な対応になっていないか

ひとつ行動を起こして、ひとつ結果を得る。その結果にまた悩む。

このような対応では、状況は改善しないし問題は再発する。

現実には、事件や事故や課題への対応は、表面的なものが多い。

目に見えたものに対して、目に見える対応を行っている。

まるでモグラたたきだ。

モグラが顔を出す。それをたたく。

しかし、人生に起こる出来事や仕事はゲームではない。

 

もっと深い考察を行い、本質をつかんだ対応を取らなければならない。

モグラたたきであれば、もう二度とモグラが出てこないような対策が必要だ。

その場しのぎの対応は、問題が再発したときに無駄なものだったとわかる。

しかし人生は短い。

無駄な努力を極力排し、時間とエネルギーという限りある資源を有効に消費し、より充実した人生を送るためにも、直面する課題への対応は、本質をつかんだものでなければならない。

 

本質を見抜く重要性

感情に惑わされず冷静に分析を続けることで、できるだけ本質に近づくことができる。

本質に近づけることができれば、その精度が高いほど、理解やその後の対応が正確なものになり、対応に時間的エネルギー的ロスを最小限に抑えることができる。

 

・本質とは

本質とは、現象を支配する陰の支配者、あるいは裏で操る法則のようなものだ。

姿や形は目に見えないが、確実に存在し、状況を操っている。

故に、本質は絶対に表面に出てこない。

本質自体は、敵意があるわけではない。

頭を悩ませる課題は歓迎できるものではないが、本質によって引き起こされる現象に過ぎない。

本質を探るということは、現象を引き起こす原因に過ぎない。

 

・本質を見抜いている人

経験豊かな人や、危機意識の高い人は、本質を見抜く。

その表面的な変化だけでなく、課題の下で操る支配者の気配を感じ取る。

この鋭い着眼点により、対応は的確なものになる。

そして、難題を解決したり、ポテンシャルを引き出したり、事故を未然に防ぐことが可能になるのだ。

 

なぜ本質を見抜けないのか

本質を見落とす原因は二つある。

ひとつは、意識が本質に向いていないこと。

人間は、見えないものに対して存在を認識できない。

集中しすぎて視野が狭くなると、それ以外に意識が向かず、目に入らない。

視野の外にその本質がある場合、いつまでも課題は解決しない。

経験が浅いと問題の本質に迫ることはできない。

余裕のなさから意識が散漫だったり、1つのことに集中してしまう。

こうして本質を見落とすことになる。

 

もう一つは、本質をつかむことに関心がないこと。

人間は、重要度が低いと感じたものに関して深い考察を行わない。

重要な案件ではないと判断したものには、関心が向かず考察や対応は簡略化したものなる。

例えば、型にはめた対応を取ろうとしたり、数値や言葉だけで判断する。

課題に直面した瞬間、または直面する前から勝負が終わっている。本質をつかむことを放棄している。

要するに、取り組みの姿勢に問題がある。

 

本質の見抜き方

結果には必ず原因がある。

表面上見えているものだけでなく、そうさせた原因はなにか、と常に深堀りして考えよう。

課題が発生したときは、その原因を推測する。そしてまたさらにその原因を探る。

他の課題との共通点は無いか探る。そしてまたさらに別の例も照合してみる。

こうして集められたヒントで、最も矛盾の少ないストーリーを組み立てる。

その仮説で他の例の成功や失敗を説明できるか検証する。

本質に近づくことは難しい。しかし、できるだけ近づくことが重要である。

 

本質を見抜くときの注意点

・数字に騙されない

データや数字を絶対視する人がいるが、これは危険だ。

現象を説明する数字に絶対的なものはない。数値化するプロセスに必ず簡略化が存在する。

これは単純な合否判定も同じである。

この簡略化の抱える危険性を頭の片隅に置けるかどうか。

数値はわかりやすい指標のため、ついデータに飛びついてしまいがちだ。

しかし、現実的には小数点以下の微妙な揺らぎも厳然と存在し続けているのである。

そしてそのうねりが顔をのぞかせたとき、課題となって表れるのである。

 

・ことばに騙されない。

ことばも数値と同様、絶対的な意見ではない。

人間が言葉を口にするとき、矛盾や認識のゆがみが上乗せされている。

ことばも厳密には絶対的なものは存在しない。

必ずあいまいな部分をはらんでいる。

これを絶対的なものだと認識していると、解釈の幅を狭くする。

 

・常識に騙されない

常識も同様に絶対的な価値観ではない。

集団生活を行うための便宜上のルールに過ぎない。

常識的に考えて、常識的な活動をし、常識的な結果を得て課題が解決できないなら、正解は常識の外にある。

 

本質を見抜く習慣

関心がないから盲点を生む。

ならば、課題に対して関心を持つことができれば、本質を見落とさずに済むはずだ。

常に、この問題の本質は何か?と自分に問いかけることを習慣づけよう。

すると、そこに意識が向かい、本質を探るヒントが集まってくる。

また、危機感を持つと良い。

本質を見失うと多大なロスを生じさせてしまうという緊張感が、本質を探る気持ちを駆り立てる。

忙しい時にさらに突発的な仕事を発生させ、さらに苦しくなるより、

いま課題に対して深堀りを行い、根本的な対策をしておいた方が全体的には負荷が軽減される。

このように意識することで、本質を見抜く習慣がすこしずつ身についていくだろう。