リフレーミングとは│スマートに困難を突破する技術と活用法

壁にぶつかったとき、どんなに知恵を絞っても進めないときがある。

しかし、状況のとらえ方を変えることで突破口になる。

悩みを抱えていても、あるきっかけで一気に気分が軽くなったという経験はないだろうか。

例えば、悲観的に見えていた状況が、実はそれほど困難ではなかったと気付く。

あるいは、思いつめているときに、先輩からの一言で全身の緊張が解ける。

 

楽観視には、気分を軽くし、行動につなげる力がある。

行動は思考の柔軟性を促し、解決につなげることができる。

状況を変化させるには、アクションが必要だ。

このアクションにつなげるために、どのように考えればいいのだろうか。

 

困難を突破するために

人生や仕事上の困難に直面し、突破口が見つからず、停滞することはよくある。

例えば、冷静に対応しなければならないのに、感情が優先してしまい手につかない時や、

解決に着手していても、同じ思考をぐるぐるしている時などだ。

まさに、打つ手なし、手詰まり状態である。

残された課題を前に無力感に打ちのめされる。

しかし、課題を放置し逃げることはできない。

ならば、何か突破口が必要だ。

手詰まり状態をほっといても状況は改善しない。

 

冷静になろう。

物事をもう一度とらえなおし、それまでとは異なった見方で物事を再解釈する。

凝り固まった考え方から脱し、状況をとらえなおすことでアクションを起こしやすくなる。

 

行動につなげるために

困難な状況もポジティブに捉えることができたとき、気分が変わる。

気分が変わるだけと思うかもしれないが、これが非常に重要だ。

気分が軽くなれば対象への心理的ハードルは下がり、困難に立ち向かう元気が湧いてくる。

元気はすべての行動の原動力となる。

一番いけないのは状況をネガティヴに捉え、結局行動に移せず放置してしまうことだ。

これでは状況を進展させる機会を潰してしまう。

行動無しには何も始まらない。

行動を起こせない時には、行動を起こすために全力を注ごう。

そして、行動を起こすためには今の状況を再認識することが有効である。

 

リフレーミングとは

リフレーミングという考え方がある。

ある枠組みで捉えている思考の枠組みをはずして、違う枠組みで捉えなおすことを言う。

課題を解決できない時、困難を前に踏み出せない時、感情の迷路に迷い込んだ時など、望まない状況が停滞したときに

今までの考えとは違った角度からアプローチすることを可能にする。

 

リフレーミングは行動を起こすことを目的にしている。

そのためにはあらゆる思考を試す。

視点を変える、解釈を変える、など自由自在に見方を変えてみる。

すると状況への印象や意味合いは、さまざまに変化する。

それに連動して解決のヒントを見つけたり、新たな選択肢を見出したり、気分が軽くなる。

その中で最も行動へのモチベーションを獲得できた時、リフレーミングは初めて意味を持つ。

このときどうしても障害になるのが、自分なりの課題への取り組み方だ。

リフレーミングとはそういった自分が解決の方針にしている自分のやり方や常識(フレーム)といったものを一旦外すということだ。

 

なぜ型にはまるのか

人間は、物事を考えるとき、自分の持つ常識や思い込みに照らし合わせて考える。

こういった各自が持つ常識や思い込みは、認識の偏りを生み、感情と思考を支配する。

仕事上の課題や人生の悩みに対して、自分のやり方で進めようと試みる。

しかし、個人の持つ知識や多角的な見方には限界がある。

このため解決の突破口が見つからず、状況が停滞するという状態になる。

つまり自分の世界観の中でもがいている。

 

本来、人生で直面する状況や事象は、意味を持たない中立なものである。

大きな流れの中で当然起こるべくして起きた、1つの自然現象でしかない。

この自然現象を意味づけしているのは本人である。

これを悲劇的に捉えるか、好意的に迎えるかは本人次第である。

 

なぜ、型にはめた考え方しかできないのか。

なぜ、ネガティブに受け取ってしまうのか。

理由は様々あるだろう。

状況の行き詰まりは、経験不足ゆえの視野の狭さから、一つの方法にこだわってしまわざるを得なかったのかもしれない。

あるいは、過去の人生経験でえた自分の流儀でアプローチの方法に譲れない点があるのかもしれない。

しかし、停滞が続くようであれば、それは見直す機会なのだ。

状況を変えるには、発想の転換が必要だ。

これまでの自分の考え方とは異なるアプローチを行うときが来たのだ。

 

リフレーミングの注意点

リフレーミングによって、ポジティブに状況をとらえることは大切だが、

ただ単に解釈をポジティブに変換すればいいというわけではない。

腹に落ちない、表面的な意識変革では継続的なモチベーションに繋がらない。

 

落ち込んでいるときに、表面上の言葉をかけられても元気になれる人はいない。

むしろ反発したくなるはずだ。

お前には俺の苦しみはわかんねーよ、と。

そのような軽い言葉を他人に投げかけるべきではない。

ましてやそのような言葉を自分にもに向けるべきではない。

もっと深い考察が必要だ。

納得性の高い気づきが得られるまで模索し続けることが大切なのだ。

 

リフレーミングの活用法①「自分目線」のフレームを外す

課題に直面し状況が停滞してしまったら、他人の立場になってもう一度、自分の置かれた状況を見直してみよう。

例えば、

誰なら解決できるか、その人はどのように進めるだろうか。

先輩や上司はどのように行動するだろうか。同僚は解決できるだろうか。

世界一の専門家ならどう対応するだろうか。

理想の自分なら、このときどのように振る舞うだろうか。

 

また、理想的な状態であれば、どこから切り崩しにかかるだろうか。という問いも有効である。

例えば、

10億円あればどのように取り掛かるだろうか。

もっと時間があればどのように課題に対応するか。

 

こうして考えていると、行き詰っている状態から可能性や発想を広げる。

そして、真っ先に取りかからなければならないポイントがより明確になる。

逆に自分のウィークポイントも浮き彫りになるかもしれない。

 

リフレーミングの活用法②「定義」のフレームを外す

制約の縛りが強すぎたり言葉のインパクトが強すぎて、身動きが取れなくなってしまい、状況が停滞してしまうことがある。

こういう場合は、制約や言葉の定義や意味を見直し、前に進める心理状態を作り出そう。

 

・制約を見直す

何とか制約のハードルを下げることができないか考えよう。

例えば、自分の考えている合格点は、現状を踏まえると高すぎるものかもしれない。

冷静に現状を分析し、今の自分にできる最高のパフォーマンスの限界を受け入れる。

理想の合格点よりも、最低限の合格点の完成度を狙おうではないか。

または、指定されている納期は、見直しが可能かもしれない。

あと一日あるいは10時間ほど余裕があれば間に合いそうなら、延長の交渉の余地がある。

それなら、まず相手に対して予想される完成時期の伝達と納期の相談だ。

 

・言葉を見直す

言葉の持つパワーに囚われ、思考停止状態になってしまうことがある。

例えば、

先輩や上司から指摘を受け、それがずっとひっかかって、臆病になってしまう。

言葉の持つ重みに責任を感じ、行動への障害になってしまう。

 

これも自分が大げさに受け取っている可能性がある。

言葉というものは、便宜上辞書などで定義されているが、各人によって微妙に意味が異なる。

これによって大げさに受け取ってしまう状態はありうる。

また、友人同士であれば軽口や冗談の可能性もある。

 

制約を一番厳しく考えているのは自分かもしれない。

無理な難題に心を痛めながら耐えるより、活路を見出しそこに向かって全力投球できる方が健全だ。

停滞した状況を早く脱出するために、障害となっている制約の見直しを行い、行動を起こせるように気持ちを切り替えよう。

 

リフレーミングの活用法③「現在」のフレームを外す

壁にぶつかったとき、現状がすべてだと認識していることが多い。

しかし現在という状態は、大きな流れの中の一点でしかない。

そのフレームを外し、未来や過去から現状を眺めてみると発見があるだろう。

 

・未来から見た場合。

明日でも10年後でも構わない。

とにかく未来から現在の苦しみについて見てみると、モチベーションを上げることができるかもしれない。

例えば、以下のように。

明日の今ごろはこの苦しみから解放されているはずだ。苦しいのは今だけだ。

10年後の自分から見て、この試練は避けられない通過儀礼だ。歯を食いしばって乗り切ろう。

今は体調不良だから仕方ない。風邪が治ったら今日の分を取り戻そう。

 

・現状でよかった

現在直面している望ましくない状態を、相対的に望ましいものであったと考えてみよう。

例えば以下のように。

○○になりたくて覚悟を決めて飛び込んだ世界だ。今の苦しみはむしろ喜びだ。

過去の試練より今回の試練の方が難しいということは、成長しているということだ。

未来ではなく、いま事故が起きてくれてよかった。最悪な状態は避けられた。

 

現状に行き詰ると「現在」に縛られがちである。

未来から、過去からと自在に現状を眺め、改めて現状を認識したとき、勇気や心の余裕が生まれてくる。